No.2な男の話

新宿歌舞伎町でNo.2ホスト、今は家庭でNo.2な男のブログです

【2杯目】水商売という独特な世界で生きていくには

今日は水商売という命がけの戦場で生き抜いてきた経験から学んだ、ほんの少し役に立つことをお伝えしようと思います。

 

水商売は命がけ?

水商売って経験したことがないと、わからない事が沢山あります。

かといって経験しなければいけない事でもありません。

 

経験していたら、役に立つこと多いなー…と感じる事はありました。

 

ただ「切った張ったの世界」なのでリスクは多いですし、何も得る事なくただお酒と人間関係に苦しんで辞めていく人が8割くらいです。

その中で生き残るには強靭な精神を持っているか、狂人である必要があるのかなと感じています。

 

それでは月に800万円という売り上げでNo.2であった僕が心がけていたことを紹介していきます(ほぼ忘れてますが)

ちなみに800万円の売上というのは、ホストクラブであればコンスタントに毎月あげていれば

 

「まぁまぁ頑張ってるよね」

 

という金額です。

 

 

 

本当バグってますよね。

 

話を戻して、大切な心がけです。

 

基本的に信用すること

夜の世界を経験すると人間不信になる。なんて言葉をよく聞きます。

欲望をお金に変える世界なので、個人的には人間の本性や悪い部分が出てきてしまうのかなと思っています。

 

確かに同じお店に所属するスタッフは全員ライバルですし、来てくれるお客さんも皆が良い人とは限りません。

 

そんな中で他人に心を許してしまうと、裏切られると感じてしまうのかなと。

 

人間は得をすることより、損をすることに対して敏感になってしまう生き物なので、特に毎日ギリギリの精神状態で生きている夜の世界の人達はより過敏になってしまうのではないかなと感じます。

 

その中で、人を信用することが何故重要なのかと言うと。

 

基本的にホストは信用されないからです。

 

恋愛感情をお金に変える…なんて営業方法があるくらいなので、信用されなくて当たり前なのですが

 

「自分達が信用されないから、誰も信用しません!!」

 

なんて人間に対してキラキラしたもの感じますか?

 

 

感じませんよね。

 

僕はホストの仕事はお客さんに、夢のような時間を過ごしてもらうことだと思っているので、そんなリアルな汚い現実いらないと感じていました。

夢の中なので「非」日常でないとダメじゃないですか。

 

ホストクラブに高いお金を払ってお酒飲みに来ている人は、日常を求めてなんかいないんですよ。

 

「無条件に愛されたい」「愚痴でも何でも黙って聞いてくれる人が欲しい」「自分を認めて欲しい」「死ぬほどチヤホヤされたい」などなど。

 

そんな感情を持ってお店に来るんです。

 

だから僕らはその人が求める最適な人を演じる必要があるんです。

 

その中で、ホストが個人的に人間不信だなんて感情は不純物なんです。

 

「じゃあ信じているフリをすればいいのでは?」

 

とも思いましたが、ホストクラブっていうのはスタッフとお客さんの距離感が近いですし、過ごす時間も長いんです。

フリだけでは絶対にボロが出るので、とにかく信じること。

 

それを意識していました。

 

別に裏切られても、嘘をつかれてもいいんですよね。

夢を見てもらう為には僕らもある程度、正直ではないので。

 

それに対価が大きすぎるので、裏切られて傷つけられるなんてそれくらいのリスクは当たり前なんです。

 

例えばホストクラブには未収、売掛という支払いの制度があります。

飲み屋のツケのようなもので、お客さんがお会計をその場で支払うことができない場合に後から持ってくる約束をするだけで、すぐに支払わなくてよくなる制度です。

 

書面を交わすお店もありますが、僕がいたお店はただの口約束のみでした。

 

もちろん支払いが無効になっているわけではないので、支払われなかった場合はそのお客さんが指名していたホストがお店に支払うことになります。

 

めちゃくちゃ怖くないですか?

 

支払いをせずに、逃げてしまうことを「未収を飛ぶ」とか「売掛を飛ばれる」なんて表現をするのですが、最初から飛ぶ気で飲みに行くこともできるんです。

 

だからクレイジーなお客さんはお金持ちの「フリ」をして飲みに来る人が多いです。

 

ある程度、ベテランのホストであれば「フリ」に気付く事ができるのですが、新人でしかもまだ売れていないホストの子達は売れたくて焦っているし、知識や経験もないのでそんなクレイジーなお客さんに騙されてしまうんですね。

 

騙されてお金を払えずに消えていった子は何人も見てきました。

 

恐ろしい世界です。

 

だからこそ信じることを諦めてはダメなんです。

 

人間不信になって疑う気持ちしか持たなくなると、クレイジーな人が来た時も普通のお客さんが来た時も同じように疑ってしまって、針の孔のようなチャンスを棒に振ってしまうんです。

 

疑うことで越えられない壁を作って自分を守るのではなく、知識や経験という開けられる柵で自分を守る必要があるんです。

 

そうしないとお客さんは寄ってきてくれないし、もちろん自分のことを指名なんてしてくれません。

 

人を疑ってばかりの人間に魅力を感じることはないですから。

隠しきれるのであれば話は別ですが。

 

なぜ信じることが大事と感じたかと言うと。

 

 

 

 

すぐにできることだったからです。

 

 

 

例えば沢山の人に愛される容姿になることや、人を夢見心地にさせる楽しい話術なんて簡単には身につきませんよね。

 

そんな中自分の中の武器を色々考えた結果、思考回路を変えることが一番簡単ですぐできると思ったんです。

 

「物は考えよう」

とはよくできた言葉で、何かあっても頭の中で考え方を変えることができれば大概の事はなんとかなるんですよね。不思議な事に。

 

だから「人を信じる」または「信じようと努力する」ことが大事だなって思っていました。

 

自分を好きでいること

自分のことは好きですか?また自分に産まれたいって思いますか?

 

ほとんどの人が「NO」だったり「わからない」と言うでしょう。

日本人は謙遜することが美徳と感じる人が多いので、特に。

 

ただ水商売ではこれは致命傷になりかねません。

 

自分の全てが商品なので、自分のことが嫌いな人は、自分が嫌いな商品を売りつけようとしていることになってしまいます。

 

「この水不味いし、栄養もないし、肌も荒れますー…」

 

なんて水を買う人います?

 

別にナルシストでいる必要はないですが、瞬間瞬間で自分を好きでいればいいんです。

 

「今日は何かカッコいいな」とか「今はちょっと面白い話ができた」

なんて具合に自分を認める事が大事です。

 

謙遜なんてしてる場合じゃないんですよね。

自分を責めても誰も助けてなんかくれないんですよ。

産まれてから、最後に死ぬまで付き合っていくのは自分だけなんです。

 

1番そばにいる自分自身が、自分の事好きでいなかったら誰に好かれるんですか。

 

「自分なんて…」って自分を責めているのは結局傷つくことから逃げて、他人を拒絶して傷つけている被害者ぶった加害者。

 

…なんて事を、毎日自分に言い聞かせていた気がします。

 

自分が好きじゃないものを相手に勧めて、対価を得ようなんてすごく失礼な話ですから。

 

まあ一種のプロ意識のようなものですよね。

 

相応の対価を得ようと思ったら、一流以上のプロ意識を持っていないとダメですよね。

 

今日のまとめ

  • 信用できなくて苦しいと感じたら感じ方、思考回路、視点を変えてみる

  • 自分大好き!って気持ちを少しは持つ努力をする。

 

こうやって書きたい事をその場のノリで適当にガーっと書いていきます。

読みづらい点やぐちゃぐちゃなところあるかもしれないですが、少しずつ工夫して読みやすいようにしていこうと考えています。

ご質問やご意見があればお気軽にコメントしてくださいね。